2007年01月19日
新規就農のための具体的方法−その1
『逃げてはいけない』
永香自然農園 片岡 永
私のところに時折、「農業をしてみたいが、どうすればよいだろうか」と相談に来られる方がある。私はよく話を聞き、出来るだけ前向きなアドバイスをするようにしている。それは「どんなに条件が悪くても、新規に就農することは可能である」との、私の持論からである。
恐らく私以上に条件の悪い人は、そう多くはないだろうと思っている。その私でさえ就農することは出来たのだ。誰だってやろうと思えば出来るのだ。
ただし、本気であることが条件である。自分の人生を掛けて農業をしていこうとする信念がないといけない。今の会社に嫌気が刺した、上司も得意先もうっとうしい、人間相手の仕事に疲れ、自然を相手にのんびりと暮らしていきたい・・・なんという理由で来られる人がいるが、こういう理由で農業をしようとしても、それは無理な話なのである。そんな人には「農業を甘く見てはいけない」と厳しく言う。
サラリーマンさえ勤まらない人が、経営の出来るはずはないからである。農業は立派な経営であり、農業者は経営者、社長なのである。サラリーマンに疲れ、嫌になり、そこから逃れたいと思って農業を選ぶのであれば、それは大きな間違いであり、農業者を馬鹿にしていることであり、決して成功はできない。
こういう農業をするために私の残された人生を掛けて挑戦してみたいのだ、という強い信念を持って会社を辞し、会社からは何とか思いとどまってくれと頼まれるが、それでもその好条件を振り切って、しかも会社に迷惑を掛けず、部下の育成と仕事の引継を万全にし、充分な時間と綿密な計画をもって農業に転職するのであれば、少々の悪条件であっても気にすることはない。必ず生活を築いていくことはできる、と私は思っている。
今の仕事や生活が嫌だからと農業へ逃げてはいけない。

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